『観察力の鍛え方: 一流のクリエイターは世界をどう見ているのか』(佐渡島 庸平氏)3点即レポ

書評/本紹介/ブックレビュー

創作はゼロからは始まらない。世界に散らばった創造の種を自分の中にいかに吸収できるかが勝負。才能は要らない。愚直に続けるのみ。

即レポ①:思索は辞書で字義を調べるところから始まる。

思索を開始するときに僕がまず行うのは、辞書をひく、だ。字義を調べる。観察という言葉の意味を紐解くところから始める。言葉に潜む言霊を知ろうとする感じだ。(P13)

→自分も思考の初めには白川静氏の字書に当たっているが、これをやるだけでかなりの発想の差別化になると思われる。

即レポ②:素人の観察は「ひたすら描写」に尽きる。

人間は、身体の全てを使って、世界を感じとっているが、言葉だけが意識的に使えて、コントロールできる道具だ。(中略)見たものをとにかく言葉にする。言葉にしていると、自然と問いが浮かびあがってきて、仮説が生まれる。観察には仮説が不可欠だが、何も思い浮かばないときは、言葉にすることだけを目的に観察を始めるといい(P57-9)

→見るだけに終わらせず、すべてを言葉にして書き切る素人にも気楽な観察法だ。これだけで世界の見え方がずいぶん変わる。

即レポ③:誰でも「伝わる」物語が書ける。

『ベストセラーコード』という本では、テキストマイニングの専門家が5000冊近い小説の言葉を機会で分析をかけて、物語の型を抽出している。そこでは、物語の型をどのような感情曲線を描くかで、7つに分けている。(P84)

物語 = 物語の型 × 自分の記憶(体験)(P88)

→物語には「伝わる」ためのいくつかの普遍的な型がある。その型に自分の体験という素材を流し込めば、誰でもオリジナルかつ伝わる物語が書ける。セールスライティングや自己紹介文にも十分使える。

世界を観察すればするほど問いが生まれ、世界のことがどんどんわからなくなっていく。。。良い世界は、酔い世界である。

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