『お金に困らない人が学んでいること』(岡崎 かつひろ氏)書評

横文字だらけの変化の時代。勉強が大事とは言うけれど、「一体何から始めたらいいの?」という人へ

ChatGPT、リスキリング、アンラーニング…今までにない大変化の時代。

「学んだ人だけが生き残れます」なんてトガった言葉も飛び交っていますが、「そうは言われても、一体何を学べばいいの?」と思う人も少なくないでしょう。

そんな人におすすめなのがこの本。特に会社員をしていて、「では学び始めるか」と、ようやくはじめの一歩を踏み出した方には、得るものが大きいと思います。

純粋に「学ぶ」というのはハードルが高いもの。そこで「お金に変える」という明確な目的をモチベーションにして学びましょう、というのがこの本の目の付け所。

学ぶということにおいて大事なポイントは「その先に何が得られるかをイメージできているかどうか」ということです。(P32)

得られるもの=お金というゴール設定をしたうえで、「学び」を「お金」に変える31のポイントが整理されているので、この手の本を読み慣れていない人でも、読みやすいでしょう。

では、いざ学びを始めたビジネスパーソンにとって、学ぶべき内容は何か

著者は、一生使える知識、なかでもコミュニケーションスキルを学ぶのがよいと言います。

専門性はなくともコミュニケーションスキルがあると、自分の価値を上げることができるのです。(中略)ブランドになる知識はたくさんありますが、いまから学ぼうと思うなら、とくにコミュニケーションから学ぶことを強くおすすめします。(P59)

コミュニケーションがなぜおすすめか。それは

どのスキルとも必ずかけ算することができる必須スキルだから(P60)

だそうです。

お金に変えるを目標にする一方、最後の方まで読み進めていくと、大事なことに気付かされます。

それは逆説的ですが

お金にするのを焦るのはやめよう(P189)

ということ。

学びが軌道に乗ってきて、ビジネスに転化したあたりで多くの人がハマるのが、「とにかく稼ごう」というマインドではないでしょうか?

本書では「それだとお客さんとの信頼関係ができませんよ」と警鐘を鳴らしてくれています。

著者は岡崎かつひろさん。

デビュー作の『自分を安売りするのはいますぐやめなさい』は、発売前に3度の増刷がかかり、発売後は1ヶ月で3万部を突破したそう。

若手起業家、新人講師の育成を中心に事業を展開されていらっしゃるようです。

特に社会人数年目の若い方に、刺さりそうなメッセージが多いなと感じました。

岡崎かつひろさんプロフィール
https://okazakikatsuhiro.com/profile/

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